2010年1月10日 日曜日
日本企業には総じて戦略が無い!といわれます。顧客ターゲットが不明確であったり、ポジショニングが曖昧だったり、様々な事を言われます。他にも、戦略ではなく、オペレーションエクセレンス、つまりこれまで行っていたオペレーションを更に良くする。もっと頑張る!という活動を繰り返して結果、企業が伸びてきたのです。
ポーターの戦略論を極論すると企業として安く提供するのか?それとも、付加価値を付けて高く売るのか?に大分されます。これに対して、日本は更品質のモノを頑張って上手く作ったため、海外の企業に差をつけたと言ったところでしょう。
日本企業は常に頑張ってきました。これは日本の教育制度のおかげかもしれません。海外の人と比較して頑張る文化が過去はあったからです。また、過去は他の国がたまたま頑張る事をしなかったのかもしれません。つまり日本の頑張り方が突出したのです。これでは長く続かないですよね。3年5年は耐えれるかもしれませんけど、10年20年は持たないですよね。そのため頑張る事の賞味期限が切れたのかもしれません。
グローバルで経営を考えると状況が変わってきています。過去、がんばり方を知らなかった海外の企業が戦略とオペレーションエクセレンスを組み合わせて来たのです。これによってグローバル競争のルールが変更されています。
例えば、日本は常に100点満点の商品を100というコストをかけて、100という価値で価格を付けたとしましょう。これに対して、米国やヨーロッパは初めから100点満点の品質を諦めて、70点とか80点に割り切って商品を企画しました。
モノづくりに携わる人だったら、80点くらいの商品だと意外にコストを安く抑える事を知っているでしょう。そして、80点を100点に近づけるためには、80点の商品を作るよりもコストがかかるかもしれない事も肌で感じていると思います。
そこで米国の企業は70点とか80点の商品を60くらいのコストで作り、90くらいの価値を付けて販売するという戦略を取りました。一方、ヨーロッパの企業は70点とか80点の商品をやはり60位のコストで作り、うまくマーケティングを仕掛けてブランドイメージを構築しました。結果、100という価値を付けて販売に成功しました。米国とヨーロッパが上記を意図的に行ってきたので、日本企業は頑張れなくなってきた頃より、パワーダウンします。利益率が低くなるのも納得しますよね。
米国はコストリーダーシップ戦略を取り、つまり安く提供するビジネスモデルを構築しました。ヨーロッパは差別化戦略を取り、付加価値を提供するビジネスモデルを構築しました。米国のやり方は理解できるかもしれないけれど、ヨーロッパのやり方は解せない!と思う方もいるかもしれません。ブランドを構築して付加価値を提供する。これは美学のセンスの違いかもしれませんが、結果的にヨーロッパのブランディングはかなり成功しています。但し、両者には明確な戦略があることが分かります。
では、今後も日本は頑張り続ければよいのか?これには厄介な問題が出てきました。新興国の出現です。日本の品質を100点としたら、新興国の品質は50点を切る程度。つまり、落第の点数です。しかし、50点を切る品質レベルを10くらいのコストで作るビジネスが新興国で成り立っているのです。そして価格は10くらい。これが段違いのコスト競争の始まりです。昨日コメントしたBOPの概念を無視できないのはこの点にあります。
もうひとつは、米国やヨーロッパの企業は、日本と同様に頑張り方を覚えて来た。つまり、戦略+オペレーションエクセレンスの合わせ技になってきたのです。日本だけで物事を考えても、海外の企業にシェアを取られるかもしれないし、海外に進出したら段違いな価格競争と戦わなければならない。
従来のように戦略が無い!といわれて、もっともっと頑張る、といったところで限度があるでしょう。さて、企業のすすむべき方向性をどちらに置くかを考えるときがやってきたかもしれません。
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2010年1月4日 月曜日
ムラタセイサク君。村田製作所の代名詞ともいえる自転車型ロボット。
最近の紙面には、「理科は好きですか」というコピーで度々登場しています。ムラタサイセク君の中には村田製作所の様々なテクノロジーが組み入れられていますが、何と言ってもその動きが愛らしいです。B2Bの企業ですが、彼を用いたブランディングによって、理系離れの新入社員の心をつかむ事に成功しています。
今度は、将来の新入社員に向けてのメッセージでしょうか?ムラタセイサク君を通して、疑問を持つことの楽しさや、科学や自然に興味を持つことの面白さを提供しているようです。
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2010年1月2日 土曜日
年末年始は長崎の実家に帰省しています。父と話をしていると、時々、なるほどという言葉を耳にします。
例えば、父曰く。
「高級腕時計をはめて、時間に遅れてくれる奴はボンクラ(能力が低い、使えないなど否定的な意味)、そんな奴は安時計をしておいたがりこもん(利口者)」
物の価値を分からなければ、せっかくの物が価値を発揮できない。また、その物に応じた人でなければその価値を活かす事も出来ない。背伸びをせずに、等身大である事の重要性を説いています。
例えば、父曰く。
「腐った木は燃えるのも早い」
暖炉の薪をとりに行っている時に、薪と人を例えて話をしていました。軽くて中が腐り始めた木は火がついてもすぐに燃え尽きてしまいます。乾燥しただけで腐っていない堅い気は、火がついても持続します。人も同じで、心(この場合、信・芯・清・真かもしれません)を持ち続けている人は、モチベーションが持続するのです。
的を射た発言。新年から父もバリバリ活動している。
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2010年1月1日 金曜日
クラウドコンピューティングが当たり前になれば、企業の経営者はこれまでよりも安価にITを活用する事が出来るようになります。一方、ITゼネコンと呼ばれる関連に属するエンジニアの仕事が激変するでしょう。
これまでは、企業ごとにシステムをゼロから構築していたため、その都度カスタマイズがかかり、ITに乏しい企業はITゼネコンのいいなりになってお金を払っていました。しかし、クラウド、つまり雲の上の誰かが、最適なシステムを欲しい時に使わせてくれて、使った時だけお金を払うシステムを提供してくれるのです。使い側からすると、システム間の通信規約やフォーマットのずれなどを全く気にする事がありません。
ソフトウェアなどのIT資産をネットを経由して提供・活用できるサービス。クラウドコンピューティング。2010年初めの日経の朝刊には、頻発している単語の1つです。この概念は、個人や企業だけではなく政府や自治体も当然のように導入検討するでしょう。
世の中を騒がせているエコポイント制度。この制度を支えているITシステムは米国のセールスフォース・ドットコムがクラウド型サービスで提供しています。エコポイント制度は短期間の一時的な制度。それならば、システム構築を企業が行うよりも、クラウドを利用した方がお得という意思決定。従来のように高性能コンピューターなどのハードを購入する必要もなく、利用する期間だけ使用料を支払い、何時でも止められます。政府としてもイニシャルコストが必要なく、ランニングコストのみの投資で良いので好都合というわけです。
今後普及するクラウド型のサービスは3つに分類されます。1つ目は、CPUやメモリなどPCのハードウェアの能力を貸し出すインフラ系のサービス。アマゾン・ドットコムは自前のECサイトの運用に使うコンピューターの余剰資源を貸し出してインフラ系のサービスを提供しています。去年から話題を呼んでいるツイッターも06年の創業からしばらくはアマゾンのサービスを活用していました。
2つ目は、業務ソフトをネット経由で利用できる応用ソフト系のサービス。これは先のセールス・フォース・ドットコムや富士通、NECなどがサービスを提供しています。
そして、3つ目は、OSやDBなど、業務ソフトを実行するための基盤を貸し出すプラットフォーム系のサービス。こちらはグーグルやマイクロソフトが展開を始めています。マイクロソフトにとっては、今後自社のビジネスのパイを一度縮小することにもなりかねないので、必死に対応しなければならないのではないでしょうか。
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